国民生活センターに寄せられる相談や苦情の中には、インプラント手術後の腫れがなかなか収まらないなどの身体的な内容のものもあるようです。

普通は術後3日から1週間程度でひく腫れが、数か月たっても、あるいは数年間続いているという苦情も報告されています。

これらの問題は経験不足や知識不足の医師に原因を持つことが多々あるようです。

インプラント治療は歯科医師であれば他に特別な資格を持たずとも、誰でも治療をすることができます。先生方が学んできた歯科大学では以前はインプラントについては教えていませんでした(現在では、大学のカリキュラムにインプンラトは含まれています)。

中にはインプラントメーカーが実施する数日間の講習を受けただけで、手術を行っている医師もいるようです。

 

インプラント治療は保険診療ではなく自由診療です。各歯科医院や医療機関が個々に治療費を決めているという性格から、医院の収益ばかりに走り、経験のない医師が用意が不十分なまま安易に飛びつきやすいという傾向もあります。

不安な思いや嫌な思いをしない為にどうすればいいのか?やはり、ご自分がインプラント治療を受けようと思っている先生に疑問点を質問なさり、理解できなかったり、納得できないことがあれば、セカンドオピニオンを持つことでしょう。

他の治療に比べて多い訳ではありませんが、リスクがないとは言えない治療です。

理解することに時間を十分に割いてから始められても遅くはありません。

 

国民生活センター国民生活センターに寄せられるインプラントに関する相談は、2006~2011年の5年間で343件と増加しています。そのうち70%は金額に関するものです。高い治療費に対する質問や苦情が多いという事です。

まず、医師の説明不足、治療の方法からリスクについての説明までが十分に行われていない事が挙げられるでしょう。金額についてのご不満や苦情といった者はこちらから発生しているもののように思われます。

高額な料金がどうしてかかってしまうのか?必要な材料や器材の性質と利用する意味などの説明がなければ、ただ高い金額に負担を感じてしまうばかりでしょう。

適正な金額をうたっている医院ではただやみくもに値段設定をしているわけではなく、歯科医院の家賃や人件費、技術料や材料費をふまえた上で料金を設定しています(例えば家賃の高い土地では少し手術代も高く設定される傾向があります)。

インプラントをお考えで、医師の説明に少しでも分からなかったり疑問に思うことがあれば、どんな事でも質問されることをお勧めします。それでも納得できなかったり、理解できないことがあった時にはセカンドオピニオンを持つという方法もあるでしょう。