今回は歯が抜けたまま放置する事の危険性をあげてみました。
歯が抜けた後初めは不便を感じ歯医者に通いますが、次第に歯が無い事に慣れて歯医者に通う事を辞めてしまわれる方がいます。
しかし、痛みが無いからといってこのまま放置するのはおすすめできません。
歯は瞬間的には、かみ合わせにより体重とほぼ同じぐらいの力がかかることもあり、わずか20gの持続的な力で動かすことができます。(矯正はこのことを利用しています。)そのために歯を失ってそのままにしておくと、その両隣の歯は失った歯のところに傾斜してきます。
また、かみ合わせる歯を失った対合歯(かみ合わせの反対の歯)は飛び出してきます。
歯の隙間が広がり、噛む力が弱まるばかりか、食べ物が詰まりやすくなり、虫歯や歯周病、口臭の原因となります。顎や顔がゆがみ、顎関節症の原因ともなります。
特に奥歯の6歳臼歯(第一大臼歯)は口腔内に存在している期間が長いため、経年的な組織疲労が認められ、喪失してしまう方が多く注意が必要です。
またかみ合わせていない歯は挺出しさらに歯周病がすすんでしまう恐れもあります。歯周病が進んだ状態で、抜けた歯の放置は、1本の歯の喪失が全体の抜歯につながる場合も多く、そのまま総義歯になってしまうこともあります。
たった一本でも歯を失う事がが想像以上に多くの影響をおよぼします。抜けてしまったら必ず歯医者に行きましょう。また、治療の途中で通う事をやめるのはさらに危険ですので、最後まで通いましょう。